新潟市にあるキリスト教主義学校、敬和学園高等学校のビッグバンド、Jazz Hornetsと敬和学園大学Jazz Questの卒業生、そしてその指導者と講師で作った社会人ビッグバンド、Jump for Joy の活動を紹介するブログです。バンドのコンセプトは、デュークエリントンをリスペクトするアコースティックジャズバンド。キリスト教の精神である喜びと感謝の気持ちをもって、みなさまに幸せをお届けしたいと願っています。 God loves us. All of us. Everything he gives us is good for us. Happy times, sad moments, joy and sorrow, he gives them for our sake… even death. That’s the reason why we "Jump for Joy."
2012年10月28日日曜日
太夫浜コンサート 43回生引退
10月26日(金)、保護者の皆様、スタッフのみんな、そしてお客様の絶大なるご支援のもと、無事に太夫浜コンサートを開催することができました。本当に感謝いたします。入場は400名を越え、太夫浜コンサート史上最多のお客様にご来場いただき、部員一同感激いたしました。暖かいご声援に重ねて感謝申し上げます。
コンサート後、OB会を実施いたしました。31回生から42回生まで、20名が参加してくれ、楽しい楽しいひとときを過ごすことができました。深夜バスを利用して、日帰りで東京から応援に駆けつけてくれたOBもありました。一目、後輩達の成長を見届けようという暖かい気持ちに胸が熱くなりました。口々に、「〇〇が成長していて嬉しかった!」と満面の笑みを浮かべて語っていました。本当に良いOB達ですね!
コンサート後のアンケートで一番人気のあった曲は、「女々しくて」。(笑)ダンスもあって、会場が多いに盛り上がりました。これからもディープなジャズから、誰もが楽しめる曲まで、幅広く演奏してゆきたいと思います。
今回は、辰巳哲也オクテットの皆さんに教えていただいたように、ナチュラル・サウンドを目指しました。特に第一部は、ピアノにマイクを入れず、生音にして、ピアニシモがしっかり聞こえるようにしました。オープニングのThe Heats Onは、学バン所属のOBから、大学生の演奏とぜんぜん違って新鮮だったと評していただきました。学バンでは最初から大音量で演奏しますが、わたしたちのThe Heats Onは、最初はピアニシモで入ります。Coun Bubba's Revenge, Night Flightと、全てこの方針で演奏しました。
しかしやはり現代っ子の子供たち。ロックでは音量を求めます。ロックの曲では、音量を大きめにして、お客様にも迫力が伝わるようにしました。ロックの曲は1部と2部の後半にまとめ、1部も2部も前半は生音でピアニシモを聴かせるような曲を配置しました。それから、ドラムの音量を下げると、ドラマーにフラストレーションが溜まるということで(笑)、ドラムの位置をいつもより1メートルほど後方に配置しました。すると、ちょうど良いバランスになり、目からウロコが落ちました。
翌27日は引退式。
器楽部、ジャズホーネッツの引退式はハンパないっすよ。朝の9時半から始まって夕方の6時まで、30分の休憩をはさんで、ずーっと続きます。余興もなにもありません。ただひたすら、50人の部員が、一人ずつ順番に語るのを全員が丸くなって、聴き続けるのです。短い人は1分。長くなると(特に3年生)は、一人で45分話す人もあります。話している間には涙あり笑いあり。お尻がいたくなり、目は泣きはらし、お腹は笑いすぎて腹筋が痛くなり、いやはや、大変なものです。この長い儀式を経て、3年生は部活動を引退し、2年生は部活動を引き継ぐ心の準備を整え、1年生は将来の自分の姿のイメージを作ることができるのです。
ここであらためて感じたのは、生徒が3年間、この部活動で学ぶのは音楽だけではない、ということです。音楽なら他でも出来るでしょう。部活動でしか学べないことがあるのです。それは、感謝をする心。粘り強く話し合うことの大切さ。困難を乗り越える喜び。仲間の大切さ。自分の弱さと向き合うこと。コミットメント。貢献するということ。けんかして仲直りするということ。互いの違いを認めつつ歩み合うこと。そのような体験を一人一人が語り、後輩はじっと耳を傾け、自分もそのように成長したいと願うのです。もし高校3年間を受験勉強だけに費やしていたら…答えのある問題に出来るだけ早く到達する技術ばかりを習得しようとしていたとしたら…これからも、子供たちが普通に人として成長できる場を守って行きたいな、と僭越ながら考えてしまいました。
プロ顔負けのトランぺッター、スズキユウタロウ。トランペットだけでなく、自分の向き合うという試練を乗り越え、大きく成長しました。
オオザワヒトミ、生徒会との両立を果たし、中途入部ながら、ちゃんとトランペットが吹けるようになりました。(この「ちゃんと」というところが大きなミソです。トランペットはちゃんと吹けるようになるのが大変なんです!)
ナガイミユウ。宇宙人のような性格ながら、ジャズの奏法を完璧に身に付け、わたしが求める演奏を完璧に実現してくれました。好き嫌いを克服することを覚えたね!
サカイミホ。一時悩んでしまい学校も部活動も続くかどうか心配しました。でも、見事に強くなって、ここまで歩んでくれました。嬉しい!
ナカノサリ。ジャズホーネッツ一番のムードメーカー。しかもバリサクが上手い!アドリブ、最高です。人の話を聴けるように成長しましたね。
シンドウヒカル。わたしが最も信頼していた副部長。何をやらせても完璧で、本当に頼りになりました。朝練、夜練。君ほど練習した生徒はいままでに一人もいません。その後ろ姿を見て、今の最強のトロンボーン隊があるんです。被災地支援ボランティアにも一緒に参加しましたね。
トナミショウヘイ。負けず嫌いでプライドが高く女子キャラでイケメン。なんとも不思議なトミー、皆から愛されていました。学んだのはトロンボーンだけじゃなかったね!
シブキユウヤ。ドラムを叩きながら寝れるのは世界中でも君だけです。どこでもかしこでも寝ていました。ドラムもずっと下手くそで。でも、3年になり本当に上達したね!たくさんの大曲を叩くことができるようになって、わたしも本当に嬉しかったです。
クワバラミノリ。仕事もできるし、周りも見えるが口が悪い。「つじもと先生に生意気なことたくさん言いましたが、それも愛ゆえです」と、引退式の言葉。「これが噂のツンデレかーっ!!」と51歳にして初めて理解することができました。
サカモトダイキ。泣き虫だった下級生時代。大丈夫なのか?と心配になるほど線の細い男の子が、The First Circle, Count Bubba's Revenge, Night Flightなど、難曲を弾き熟せるほどに成長してくれました。卒業後は、新潟に残るOBとして、部活動の指導を手伝ってもらうことになります。これからもよろしく!
タカナシヨシタカ。わたしの息子。大暴れ、大不安定時代を乗越え、立派な若者に成長した君をみることができて本当に嬉しい。他者を幸せにすることができる大人に成長して欲しい。
ナカムラミオ。自分が部長でいいのだろうかと悩み抜き、泣いた日々がありました。そりゃそうだよ。これだけ我がままで、個性の強い、しかも能力の高い集団をまとめるのは容易ではない。だから、この集団をまとめることができるのは君しかいなかったんだ。君以外が部長だったら、3年生は半分以下になっていただろう。
本当に喧嘩ばかりの3年生だった。しかし、喧嘩の度に話し合い、問題を解決してきた。でも、問題があるのは当たり前のこと。そこから逃げずに話し合いを続け、一つ一つ乗越えてきた君たちに敬意を表する。恐らく、ジャズよりもその学びの方が君たちの人生に大きな意味を持つだろう。君たちのせいで寿命が半年ぐらい縮まったけれど、忘れられない3年生になった。来年は後輩の成長を見守りに、必ず戻ってきて欲しい。
新部長にトロンボーンのツルマキアイコが選出されました。副部長はノマリクとスズキカユラです。44回生バンドは43回生バンドを乗越えることが出来るでしょうか?これからも真摯に努力して参ります。応援をお願いいたします。
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1 件のコメント:
1年のメンバーの父親でございます。
太夫浜コンサート、私も鑑賞させていただきました。
Jazz Hornetzの素晴らしい演奏に感動しました。
太夫浜コンサートが3年生(第43回生)の有終の美を飾るコンサートであることもよく分かりました。生徒達のパワーが伝わりました。
愚息も頑張っていたようで、辻元先生のご指導の賜と感謝申し上げます。
また、先日は、閉寮のために愚息がご自宅にご厄介になりましてありがとうございました。
ところで、1月5日に東京の日本青年館で開催されるStudent Jazz Festivalですが、現地集合組(関東在住組)の生徒は何時頃に会場の伺えばよろしいでしょうか。愚息がちょっと失念した模様です。宜しくお教え下さい。
また、当日、演奏終了後に私もご挨拶申し上げたく、よろしくご高配をお願いいたします。
大越
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